【署名のお願い】自然エネルギー100%と原発の段階的廃止を実現するため「エネルギー基本計画」を変えよう!

2011年9月2日金曜日

農薬


 今回は農薬についてお話していきます。農薬というとどのようなイメージをみなさんは思い浮かべるでしょうか?多いのは体に悪い、危険、雑草や害虫を駆除する。といったところでしょうか?近年では農薬を使わない有機農業やオーガニックといった農業も行われています。農薬を使わない農作物は一般的に農薬を使った作物より高値で販売されています。その為、農薬の使われていない作物を買いたくても値段の理由から手が出ないといった方もいるのではないのでしょうか?私もその一人です。しかしアメリカなどでは私が直接聞いた話で、今や農薬を使った作物よりも有機やオーガニックの作物の方が高値でも買ってくれる人が増加しているそうです。それはアメリカの今までの食文化が変わってきているのだと感じました。BSE(狂牛病)を初めとする食の問題がアメリカや全世界で起こり、世界で食に対する考え方が少しずつ変わってきていると思います。その中でもファーストフード(ハンバーガー)を沢山食べるアメリカでは肥満体型の人が増加し、BSEといった肉に対する恐怖によって、食に対する考えが変わったのだと私は少なからず考えます。その為野菜でも農薬といった人に害のあるもの(恐怖)にたいして安全な有機やオーガニックのものを食べようと、需要が増えているのではないかと感じております。これはアメリカだけの話ではないと思います。近年様々な食の問題があるなかで、食の安全や食の保証を求める方がこれから多くなっていくのではないかと思います。
 

 さて、今回は農薬についてですが、果たして農薬とは本当に体に害があるのでしょうか?農薬の使用を禁止するとどういったことが起こるのかを考えていきたいと思います。過去には利益のためばかりに様々な危険性のある農薬を使用したばかりに、人体への影響、環境への影響が大きく出ました。その為近年では農薬製造から使用されるまでが厳しく管理され、様々な厳しい検査を受けた上で、使用されています。農薬には2つの毒性があり、慢性型と急性型があります。
 急性とは主に農薬を散布する人への影響を表します。散布した際に直接口や皮膚、鼻から農薬を取り込まないためにマスクや、作業着を着て農薬散布をしている姿を見るのはこのためです。
 慢性とは繰り返し農薬を摂取したことによって影響が出ること。これについてはマウスなどに農薬を注射するなどの実験を繰り返して、検査を行なっています。


 さて、毒性と聞いてとても危ないと感じた方が多いかと思いますが、毒性=危険というわけでもありません。これはあくまでも摂取量に関係していきます。毒性というとどんな物でも生物に影響を与えています。例えば塩も体重50kgの人が一度に150g摂取すると半数の人は死んでしまうと言われています。水にも毒性があり、大量に摂取してしまうと同じ効果があります。しかし普段大量になおかつ一気にはこのように摂取しないため、なんの問題なく過ごすことが出来ます。しかし硫酸や塩酸を少量でも飲んでしまうとどうでしょうか?人体に大きな影響が出てきますよね?毒性といえども量の問題であり、どの物質も毒性は持っております。毒性があるから危険なのではなく、その毒性の強弱、日常生活の中での接触の仕方の両方の考えを持つ必要があるようです。


 
 毒性について考えていきましたが、果たして農薬がなしでは農作物は栽培することができないのでしょうか?農薬をなしで栽培すると現在の生産水準を維持することが難しいと結果に出ています。雑草や害虫により品質や収量の低下、また労働力は増加するでしょう。長年人間の手によって品種が改良されたため、人の手がないと栽培が難しくなっているため、農薬なしでの栽培は難しいといえます。しかし農薬といえ、今現在の農薬が危険なのかと言われると、二つの意見があるため答えることが出来ません。様々な人の意見では、農薬により生物多様性が崩れ、微生物や昆虫がいなくなり、そこから植物連鎖が崩れていると指摘する方もいます。しかし一方では前にお話したとおり農薬なしでは農業が成り立たないため、使わざるを得ない状態。農薬をつくる方では人体や環境に影響の無い安全なものを作り、厳しい検査の下流通しております。また農薬といえども生物農薬など新しい形で人体に全く影響の無いもの、環境にもやさしい新たな農薬も研究されています。


 農薬がなければ一番いいのかもしれませんが、それでは私たちの食生活は成り立たないのが現実です。また農薬がなくなった分の農作業(除草、害虫駆除等)は激しい労働力へと変わり、収量減少とともに収益も減少することで農家が一番厳しい状況となると言えます。私たちにできることは出来るだけ有機栽培のものやオーガニックのものを選び、買うことなのかもしれません。


                          参考 最新農業の動向とカラクリがよ~くわかる本
                                         作者 筑波 君枝

0 件のコメント:

コメントを投稿