【署名のお願い】自然エネルギー100%と原発の段階的廃止を実現するため「エネルギー基本計画」を変えよう!

2011年9月9日金曜日

生物多様性

 今日は生物多様性につてお話します。前回からも動物や昆虫など多くの生き物の上で農業が成り立ち、その動物たちの絶滅や農薬等での多様性が崩れる危険性をお話したかと思いますが、詳しくはお話していなかったのでわかりやすいビデオを通じてお伝えしたいと思います。次回も生物多様性のビデオをお見せします。

2011年9月2日金曜日

農薬


 今回は農薬についてお話していきます。農薬というとどのようなイメージをみなさんは思い浮かべるでしょうか?多いのは体に悪い、危険、雑草や害虫を駆除する。といったところでしょうか?近年では農薬を使わない有機農業やオーガニックといった農業も行われています。農薬を使わない農作物は一般的に農薬を使った作物より高値で販売されています。その為、農薬の使われていない作物を買いたくても値段の理由から手が出ないといった方もいるのではないのでしょうか?私もその一人です。しかしアメリカなどでは私が直接聞いた話で、今や農薬を使った作物よりも有機やオーガニックの作物の方が高値でも買ってくれる人が増加しているそうです。それはアメリカの今までの食文化が変わってきているのだと感じました。BSE(狂牛病)を初めとする食の問題がアメリカや全世界で起こり、世界で食に対する考え方が少しずつ変わってきていると思います。その中でもファーストフード(ハンバーガー)を沢山食べるアメリカでは肥満体型の人が増加し、BSEといった肉に対する恐怖によって、食に対する考えが変わったのだと私は少なからず考えます。その為野菜でも農薬といった人に害のあるもの(恐怖)にたいして安全な有機やオーガニックのものを食べようと、需要が増えているのではないかと感じております。これはアメリカだけの話ではないと思います。近年様々な食の問題があるなかで、食の安全や食の保証を求める方がこれから多くなっていくのではないかと思います。
 

 さて、今回は農薬についてですが、果たして農薬とは本当に体に害があるのでしょうか?農薬の使用を禁止するとどういったことが起こるのかを考えていきたいと思います。過去には利益のためばかりに様々な危険性のある農薬を使用したばかりに、人体への影響、環境への影響が大きく出ました。その為近年では農薬製造から使用されるまでが厳しく管理され、様々な厳しい検査を受けた上で、使用されています。農薬には2つの毒性があり、慢性型と急性型があります。
 急性とは主に農薬を散布する人への影響を表します。散布した際に直接口や皮膚、鼻から農薬を取り込まないためにマスクや、作業着を着て農薬散布をしている姿を見るのはこのためです。
 慢性とは繰り返し農薬を摂取したことによって影響が出ること。これについてはマウスなどに農薬を注射するなどの実験を繰り返して、検査を行なっています。


 さて、毒性と聞いてとても危ないと感じた方が多いかと思いますが、毒性=危険というわけでもありません。これはあくまでも摂取量に関係していきます。毒性というとどんな物でも生物に影響を与えています。例えば塩も体重50kgの人が一度に150g摂取すると半数の人は死んでしまうと言われています。水にも毒性があり、大量に摂取してしまうと同じ効果があります。しかし普段大量になおかつ一気にはこのように摂取しないため、なんの問題なく過ごすことが出来ます。しかし硫酸や塩酸を少量でも飲んでしまうとどうでしょうか?人体に大きな影響が出てきますよね?毒性といえども量の問題であり、どの物質も毒性は持っております。毒性があるから危険なのではなく、その毒性の強弱、日常生活の中での接触の仕方の両方の考えを持つ必要があるようです。


 
 毒性について考えていきましたが、果たして農薬がなしでは農作物は栽培することができないのでしょうか?農薬をなしで栽培すると現在の生産水準を維持することが難しいと結果に出ています。雑草や害虫により品質や収量の低下、また労働力は増加するでしょう。長年人間の手によって品種が改良されたため、人の手がないと栽培が難しくなっているため、農薬なしでの栽培は難しいといえます。しかし農薬といえ、今現在の農薬が危険なのかと言われると、二つの意見があるため答えることが出来ません。様々な人の意見では、農薬により生物多様性が崩れ、微生物や昆虫がいなくなり、そこから植物連鎖が崩れていると指摘する方もいます。しかし一方では前にお話したとおり農薬なしでは農業が成り立たないため、使わざるを得ない状態。農薬をつくる方では人体や環境に影響の無い安全なものを作り、厳しい検査の下流通しております。また農薬といえども生物農薬など新しい形で人体に全く影響の無いもの、環境にもやさしい新たな農薬も研究されています。


 農薬がなければ一番いいのかもしれませんが、それでは私たちの食生活は成り立たないのが現実です。また農薬がなくなった分の農作業(除草、害虫駆除等)は激しい労働力へと変わり、収量減少とともに収益も減少することで農家が一番厳しい状況となると言えます。私たちにできることは出来るだけ有機栽培のものやオーガニックのものを選び、買うことなのかもしれません。


                          参考 最新農業の動向とカラクリがよ~くわかる本
                                         作者 筑波 君枝

2011年8月23日火曜日

職場から考える環境汚染



 こんばんは。今日は私がアルバイトで働いているガソリンスタンドから環境汚染について考えてみたいと思います。

 温暖化の影響のひとつとして考えられる二酸化炭素ですが、その多くは車などの排気ガスから出ております。その車の燃料として使われているのがガソリン。そのガソリンを販売しているのが私も働くガソリンスタンドなのですが、環境を守りたいと考える私にとっては複雑な気持ちで働いております。収入を得る、会社の収益を得るためにはたくさんのガソリンを売ることが目的となり、沢山お客さんが給油をすれば嬉しい気持ちになるのが普通なのですが、私はそうはなかなかなりません。多く売ればそれだけ二酸化炭素が増えると同時に、地球上の化石燃料が減るからです。世界の化石燃料減少問題と温暖化問題が同時に考えさせられる職場だと感じております。

 また、前回お話した水のお話も関係します。ガソリンスタンドと言えば洗車コーナーも多く配置されておりますが、その洗車からは毎日たくさんの水が使用されています。また私の職場では窓ふき用、洗車後の車を拭く用のタオルを毎日何回も洗っております。私のスタンドでは昔の二層式の洗濯のため、水が大量に使用され、すすぎは蛇口を止めないとひたすら水が流れ続ける洗濯機です。とても水を無駄にしております。

 このように環境に対してメリットの与えることのしている職場なのかと聞かれると・・ないような・・
 むしろ悪影響しか与えていないのでは?と考えてしまうほどです。

 このように今回は私の職場をスポットとして考えてみましたが、みなさんの職場でも環境に対しての影響を考えてみると、利益や収益を考える一方で環境に対して多くの悪影響をもたらしている場面は多いかと思います。しかし、職員である以上(アルバイトであれば尚更)上司や社長にこのようなことを言うことは難しいのが現状です。私のスタンドであれば広いガソリンスタンドの屋根?を利用して太陽光パネルを使用し、太陽光エネルギーを得ることが出来るならば、これは大きな二酸化炭素削減に効果的であり、費用も削減できます。また洗車等に使う水は飲料用ではないものを使用することで、水資源の保護にもなります。もっと簡単にするならば全自動洗濯機で節水できる洗濯機を買うことです(涙 

 なぜ環境に対しての取り組みが少ないのかが私の疑問です。やはり環境に対しての取り組みには費用が非常に掛かってしまうからなのでしょうか。ですが長期的に見ると環境にも優しくその他費用の削減や、エネルギー削減につながると思うのですが・・。やはり難しいのですかね。

 

2011年8月17日水曜日

バーチャルウォーター

 こんばんは。今回は水についてのお話をしたいと思います。

 さて、私たちの身の回りにはいろんなところからたくさんの水が溢れています。例えば水道の蛇口、トイレの水、スーパーに行けば様々なミネラルウォーターが並び、外には川や海。地球は水の惑星と呼ばれるだけあって水に溢れている星です。

 ですが世界を見渡すとどうでしょうか?豊富な水があり、水道を開けると水がジャバジャバ出ている国はそう多くはないのです。例えばアフリカの地方では茶色く濁った水を何キロもの道のりを歩いて運んでいます。またその水には様々な病原体を含むため、水によっての病気が多く発病しています。


さて、日本のように蛇口をひねれば水がたくさん出ると水についての危機感は無いに等しいかと思います。また地球は水の惑星と呼ばれるだけあって水は豊富と考えている方もいるのではないのでしょうか?しかし私たちが飲める淡水と呼ばれる水は地球全体の2.5%しかないのだ。地球にある水のほとんどは海水である。そのため淡水はごく一部となっている。この数値を聞いて少しは危機感を持っていただいたであろうか?私たちは多くの水を汚しながら過ごしている。トイレの水やシャワー、台所など多くの水を使って流しているであろう。水は使えば汚れてしまい、その汚れを除くには多くの労働力やエネルギーや費用がかかる。もちろん汚れた水は私たち自身の生活にまた戻ってきます。


 さて、ここからは農業のお話。農業もまた多くの水を使用します。このとき何かを作るときに使用した水のことをバーチャルウォーターと呼びます。スーパーやデパートに並ぶ肉や野菜はたくさんのバーチャルウォーターを使用して作られたものです。ここまで考えていると少しきりの無い話になっていきそうなので、私は農畜産物にかかる水についてはあまり気にしていません。それよりも農畜産物によって水が汚染されていくことを防ぐことの方が大切だと考える。
 例えば、糞尿処理をしっかり行うことで、堆肥を散布したあとに糞尿から出た廃液によって地下水が汚染され、その後河川に汚染水が流れ富栄養化が起こることを防ぐことが出来れば、これは環境を保全する一つの取り組みだと考えます。また水資源を守る一つの大切な取り組みだと考えています。
 そのほかに農畜産物にかかわる水について考えたときに、どう私たちが取り組みを実行することができるのか?それは食べ物を残さないことが一番だということ。食べ物を残すということは、それまでに沢山使わてれきた水を捨てるのと一緒だということです。(単純に言うと)また日本は食料廃棄率が世界一の国でもあります。なので、水問題とともに食料のことも考え、食卓に上がる食べ物等を大切にして欲しいのです。



 最後になりましたが、農畜産物だけでなく私たちの周りに多く存在する水を大切にし、節水に取り組んで欲しいのです。節水することで環境問題を解決していく一歩になりますし、水道料金の節約にもなります。ひとりひとりが行うことで大きな力になります。水がなくなれば大切にする気持ちが強まるものですが、無くなってからでは遅いのです。これから一人でも多くの人が水について危機感を少しでも持ってもらうと嬉しいです。


                                  参考文献 明日の水は大丈夫?
                                    作者 橋本 淳司


2011年8月11日木曜日

WWF



 お久しぶりです。ブログを更新できなくて申し訳ございません。

 この数週間は前期のテストだらけで勉強に追われ、苦痛の毎日を過ごしていましたが、今日やっとテストが終わり夏休みに入りました。


 さて、テストの合間にWWFに参加しました。WWFは環境や野生動物等を保護したり、保全や様々な活動を行なっている世界団体です。募金を通して世界の野生動物や環境を保護、保全活動を行なっています。私も月500円の募金をします。

 いっけん農業とは関係ないように見えますが、環境と農業は深い関係があります。また昆虫や家畜とは関係の無い野生動物でも実は深い関係があります。例えば北海道では狼が絶滅したことによりエゾシカが増え続け、畑作では農作物に被害が・・牧草地にもシカが入っている光景をよく見ます。

 農業も今や環境を破壊し、様々な問題があります。そのせいで昆虫や微生物にも影響を与えています。私はそんな農業をこれから変え、環境を保全していく農業。環境保全型農業を行なっていきたいです。そのためにも今できることはWWFに参加することだと思い、参加しました。興味のあるかたはHPをアップしておきますので、是非ご参加ください。

http://www.wwf.or.jp/

2011年7月12日火曜日

牧草ロールの作り方 

 前回クラース社のポロモーションビデオ(粗飼料生産)をアップしましたが、今回はもっとわかりやすく子供にもわかる粗飼料生産現場のビデオをアップいたします。北海道の稚内からささおかさんが解説していただきます。

寒地型牧草の種類と主要品種  ~マメ科~

 マメ科牧草はタンパク質が豊富で良質そ資料生産には欠かせない粗飼料である。しかし、年間を通しての栽培は難しく、イネ科との混播はより一層難しくなります。マメ科で代表的なものは「シロクローバー(White clover)」、「アカクローバー(Red clover)」、「アルファルファ(Alfalfa)」である。マメ科の根には根粒菌が含まれており、窒素を自ら取り入れることが出来るので窒素肥料(N)は少なくてすむ。そのためイネ科との混播ではマメ科を導入することで窒素肥料を少なくすることができる。


~シロクローバー(White clover)~
 シロクローバーはほふく茎によって広がる特性を持ち、葉の大きさや広がる速さによって3つに分かれます。草丈が小さく収量は少ないが、豊富なタンパク質とイネ科との混播でイネ科の即行くが促進されることから多く播種されます。サイレージ調整の際にはミネラル含量が最善される。




~アカクローバー(Red clover)~
 アカクローバーは栽培がしやすく、収量もシロクローバに比べると多いため多く栽培される。しかし混播のさいにはチモシーを抑圧することがあります。このため混播のさいにはhaあたり3kgに抑えなくてはなりません。また収穫時期も異なってきますので、混播のさいには収穫適期にも気を付けなくてはなりません。




~アルファルファ(Alfalfa)~
アルファルファは高タンパク質で牧草の中でもトップの地位に立つ牧草です。キングオブtheアルファルファとでも言いましょうか(笑 収量もあり、永年性に優れていることから今後の改良に期待ができる品種です。しかし栽培が難しくまだ日本では栽培が少ないのが現実です。日本では別名「紫馬肥」とも呼ばれています。読んで字のごとく馬に食べさせると太ってしまうほどの高エネルギー粗飼料なのです。
 マメ科牧草は高タンパク質であることから牛に大量のマメ科を給与しがちですが、大量のマメ科牧草を給与してしまうと「鼓張症」という症状が起きます。第一胃ないにガスが溜まりお腹がパンパンに膨れ上がります。

2011年7月11日月曜日

粗飼料収穫ビデオ




粗飼料の収穫風景を動画でアップします。この動画はCLAAS社製のオフィシャルビデオです。最新の機械を使用しGPSを搭載した最新鋭の技術とテクノロジーを搭載しています。今回はCLAAS社のビデオになりましたが、他社のメーカーでもGPSや様々な技術を取り入れ、日々快適、高効率、高技術の製品を製造しております。この動画からは粗飼料の収穫作業風景がとてもわかりやすかったのでアップいたしました。この作業風景は最新技術かつ大規模なものなので、一般の収穫作業とは異なる場面がありますが、作業工程はほぼ同じだと思います。
 

2011年7月7日木曜日

寒地型牧草の種類と主要品種  ~イネ科~

 イネ科牧草の中で広く利用されているのは、北海道においてはチモシー(Timothy)、府県ではイタリアンライグラス(Italian ryegrass)であり、次に広く利用されているのはオーチャードグラス(Orchardgrass)である。
 牧草の品種は他にもたくさんあるが、重要なのはその品種における特性や栄養価、耐性等である。北海道のような寒冷地では耐寒性と耐旱性が重要になってくる。
  *耐寒性:寒さに対する耐性    
  *耐旱性:夏の旱魃に対する耐性
 
 各種のおおよその強弱は次のようになっています。
「耐寒性」 チモシー>メドウフェスク>オーチャードグラス>ペレニアルライグラス
「耐旱性」 オーチャードグラス>メドウフェスク>ペレニアルライグラス>チモシー


 <チモシー(Timothy)>
 チモシーは嗜好性が良く、土壌凍結にも強い品種のため、北海道では広く栽培されています。しかし旱魃に弱く、再生が遅いので混播するさいにはマメ科の選定に注意が必要である。 





 <オーチャードグラス(Orchardgrass)>
 チモシーに続いて利用される品種であるが、北海道においては嗜好性の悪さと越冬性がチモシーよりも劣ることから栽培面積が年々減少している。しかしまだまだ牧草地にはよく見る品種である。夏の強さにはチモシーよりも強く、東北及び道南では重要な品種である。



 参考文献 「目で見る飼料作物のすべて」デーリィマン社

2011年6月25日土曜日

誕生日

 こんにちは(*^_^*)


 昨日6月24日は私の誕生日でした(^_-)沢山の人のメールやメッセージありがとうございました)^o^(
 
 めでたく19歳になりました。10代も残りあと1年です(+o+)これから10代をエンジョイします(笑


 今日は大学では寮祭を2日間にかけて行っていますね。私は1時からバイトですけど(笑

 そんな一言みたいな日記でした。

2011年6月21日火曜日

デントコーン

 おはようございます。

 今日の帯広の予報最高気温は31℃です\(゜ロ\)(/ロ゜)/溶けてしまいそうです。ですがまだ曇りぽっくってそこまで暑くはありません。

 さて、前回牧草収穫のお話でしたので、今日はデントコーンについてお話しします。


 デントコーンをご存知でしょうか?普通のスイートコーンとは全く違ってとても堅くて美味しくないトウモロコシです。最近ではバイオマスエネルギーの原料として使われているのもコーンです。このデントコーンは牛の飼料として栽培されています。コーンだけでなく葉や茎もすべて牛に与えます。普通のスイートコーンでも牛は食べるのですが、なぜこの堅くておいしくないコーンを栽培するのでしょうか?

 

 その答えにはコーンの保存法に隠されています。スイートコーンだと糖分が多く長期保存に適しません。すぐに腐敗が始まってしまうため、保存が難しいのです。しかしデントコーンのように糖分が少ないと上の写真のように長期にわたって保存することが出来ます。写真のように大型機械で踏みつぶしながら圧縮していきます。そして空気が入らないようにビニールシート等で密封状態にしてタイヤなどで重しを載せていきます。私たちでいえば漬物を作っているのと同じです。密閉状態でコーンを乳酸発酵させます。そうすることで酸っぱい匂いのするサイレージと呼ばれる飼料が出来ます。サイレージにすることで牛が好んで食べます。



 しかしこのサイレージ作りにも気を付けなくてはいけません。栽培する際には肥料を施肥するのですが、主に牛糞などを散布します。ですが施肥量や施肥してから早期に刈り取ってしまうと、コーン内に硝酸態窒素という成分が溜まってしまいます。これが体内に入ってしまうと血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンに酸素より先に結合してしまい、酸欠状態に陥ってしまいます。最悪の場合牛たちがバタバタと倒れてゆき死んでいきます。この危険性を防ぐためには早期早刈を避ける必要があります。また肥料の施肥量にも気を付けなくてはいけません。
 しかしコーンは硝酸態が茎に溜まりやすいものです。そのため刈り取る際には根元からは刈り取りません。根に近い茎には沢山の硝酸態窒素が貯めっているので地上から15~30㎝の高さで刈り取ってゆきます。そのため刈り取った畑を見るとデントコーンの茎で畑がツンツンしてますよ(笑


 

2011年6月19日日曜日

牧草収穫

 お久しぶりです。バイトも始まりなお更忙しい毎日を過ごしておりブログが更新できていません。
 毎日見てくれている方々申し訳ございません。

 さて、久々の更新なのですが今日は牧草シーズンに入ってきましたので簡単な牧草収穫作業をご紹介させていただきます。
 
 まずはこのような大型機械を使って草を刈ります。この機械では草を刈る作業と、草を押しつぶすor草を叩きるつぶす作業を同時に行います。刈るだけでなく叩いたり押しつぶして草を部分的に折る作業をすることによって乾燥しやすくなります。この機械のことをモーアコンディショナーと言います。写真でいうと青いトラクターの後ろについている機械ですね。多くの農家ではこの機械を使っていますが、モーアという刈り取るだけの機械を使う人もいます。機械の中には大きさによって違いますが、何個かの刃が2~3個付いた円盤が何個もついています。私の家だと7個か8個ついていたと思います。その奥に太いローラーが二つ、もしくは鉄の棒が何個もついたローラーが付いています。この円盤とローラーが高速回転して草を刈り取っていきます。
 
 次にテッターと呼ばれる機械で刈り取った草を反転させます。これは草を乾燥しやすいようにするためです。また鉄の棒が高速で回転して草をさらに折っていきます。この作業を何回かしてゆきます。

 次にレーキという機械です。この機械で先ほどのテッターでばらまいた草を線上に集めます。これは次の作業のために必要な作業となります。


 次は先ほどの機械で集めた草を回収してゆきます。これはロールベーラーという機械になります。下についている剣山のようなローラーで草をかき集め機械の内部へ草が入ってゆきます。中には沢山のローラーor沢山のベルトが回っており、草が丸まっていきます。草を集め、丸め、更に丸めながら圧縮してゆきます。そして大きくなったロールはトワインという糸もしくはネットに巻かれて機械が半分オープンして出てゆきます。とてもすごい機械ですよ\(゜ロ\)(/ロ゜)/

 
 次はラップマシンと呼ばれるこの機械。出来たロールをラップで包装します。高速回転する機械にサランラップが付いていて草をラッピングするとでも思ってくれたら良いと思います(笑
 ちなみに私がいつもする作業はこれになります。ラップの色も黒や白や緑や白黒や緑黒など様々。色によって草の発酵が違ってくるので、農家によってラップの色は異なってきます。多く見るのは黒か白ですね。

 さて、最後は畑に散らばったロールを農場に運んで終わりです。草の時期はもう大変!一日中トラクターに乗って作業してますね。そして一日じゃなくて大抵3~4日以上かかります。刈った草を乾燥させる時間が必要なので。場所によってはこの方法とは全く違った方法で牧草を収穫するところもたくさんありますよ。
 これから牧草畑ではこういった風景がたくさんみれるかもしれませんね。

2011年5月29日日曜日

牛乳

 こんばんは(^_-)お久しぶりです。毎日テストとレポートに追われ大変な位置に地を過ごしております(+o+)


 さて今日は皆さんお馴染みの牛乳についてお話しいたします(*^_^*)
 ところで、生乳生産量が第一位の国はどこでしょうか?アメリカ?ドイツ?いや・・日本?色んな人が考えるでしょうが一位はインドなのです!知ってましたか?私もびっくりです。やはり農業が盛んなアメリカやヨーロッパを想像しましたがインドが一位。その次に続いてアメリカ、中国となります。

 そんな牛乳ですが日本はどうでしょうか?
 
 日本の生乳生産率は100%つまり100%国産というわけですよ(*^_^*)しかしこの100%の数字には裏があるのをご存知でしょうか?
 牛が普段食べているものには草(粗飼料)と配合飼料(濃厚飼料)との二つがあります。この飼料はどこで生産されているか皆さんご存知でしょうか?草はほぼ日本で生産されているのですが、問題はこの濃厚飼料なのです。

 この濃厚飼料のほとんどは海外からの輸入に頼っています。これは日本では耕地面積の狭さと気候によって濃厚飼料を生産するのが難しいので輸入に頼らざるを得ないのです。
 つまり何が言いたいのかというと、ウシは輸入物の食べ物を食べ、その牛から生産されている肉や牛乳を私たちが食べています。これは100%国産でも自給率に直すと約42%にしかなりません。このように生産と自給率をしっかり考えると様々なことが見えてきます。



 さて、そんな牛乳の国産100%の裏の数字に気付いてもらえたでしょうか?次に牛乳の成分について簡単にお話しします。牛乳と言えば白!ですが、なぜ白いか知ってますか?あれは水分中に脂肪分が散乱、光の屈折によって白く見えるんですよ?元は牛の血液ですから、赤から白へ変わると考えるととても不思議ですよね(*^_^*)もっと面白いうことに、ウシが食べているものによって牛乳の匂いも変わるんですよ。例えば牛ハーブを食べさせると若干ではありますが良いにおいの牛乳が生産されます。
 さて気になるのは牛乳の成分ですよね。簡単に表示します。
 
 この表を見てもらえば分かるとおり多くは水分が占めています。ですがその他多くの栄養分がたくさん入っていることでバランスの良い食事には欠かせないものとなっております。牛乳には美肌効果や骨症の予防を防ぐのはもちろんのこと様々な効果があります。

 
 ぜひ毎日酪農家さんが一生懸命搾乳した栄養満点の牛乳を飲んで健康な毎日を過ごしてください。
   

2011年5月19日木曜日

牧草

 こんばんは(^_-)最近はテストとレポートに追われる毎日で大変な日々を過ごしています(+o+)六月からはJAのスタンドで働きます(*^_^*)

 さて、今日は牧草についてお話しします。牧草と言ってもたくさんの品種があります。ので代表的なものを教えます。まず、牧草などの草は「粗飼料」と言います。それに対して配合飼料などのトウモロコシや粕類等を「濃厚飼料」と言います。

 
 まずはこの牧草。これは「チモシー」と呼ばれるイネ科の牧草になります。とても代表的な牧草で、そこらへんにも生えている草ですね。よくねこじゃらしとでも呼んでネコにじゃれさせるおもちゃとしても知られているのでは??皆さんも一度は見たことがあるのでは?ヨーロッパ原産で、耐寒性、雪腐病、永続性に優れています。大体牧草地は8~10年内に草地改良を行います。これは牧草地を機械を使って土を掘り返し、もう一度牧草の種子を播種します。牧草と言えども何年も刈り取ると栄養も少なくなったり、牧草地に雑草が多くなります。そうなるとTDN(可消化養分総量)も低下します。なので草地の土を反転させ、もう一度播種するんですね。チモシーは比較的に強く、何年も刈り取ることが出来ます。それでもやはり8~10年ぐらいには草地改良が必要です。
*TDN(簡単に説明すると牛が食べた飼料のうちどれだけ栄養となり、消化されるか。TDNの値が高ければそれだけ栄養の高い飼料と言える。また少ない量でも多くのエネルギーを摂取できる)


 次はこちらの牧草。みなさん四葉のクローバー探しをしたことがあるのではないのでしょうか?この花は実は牛の牧草なんですよ。知ってました?よく「レッドクローバー」「ホワイトクローバ」なんて言います。これはマメ科の牧草。そして栄養価もすごく高いんです。日本語では白詰草なんて言いますよね。江戸時代オランダからガラスの容器が送られたときに箱にクッションとして詰められていたのがこの花で、ここから日本に入ってきたんですね。
 さて、このマメ科の植物には面白い機能があります。それは根に根粒菌を持っていることです。この根粒菌は大気中からN窒素を取り込みます。なのでN肥料をあまり必要とはしません。またイネ科の牧草と混播することでN肥料を削減できます。ですが、このマメ科の粗飼料を大量に牛へ給与してしまうと鼓脹症という病気になってしまいます。
*鼓脹症(第一胃「ルーメン」が胃内の発酵の際に発生するガスで異常に張ってしまう。薬や胃を切開することで治す)これは牛のお腹を見ればすぐにわかります。このため与えすぎには注意しなくてはなりません。
 また、根が地中凍結に弱いため、雪が少なく気温が下がる根室管内では栽培が難しく、年が過ぎると牧草内のマメ科牧草率が少なくなります。それに比べイネ科の牧草には根に栄養を貯める場所があるので、冬を乗り越えてもその栄養で強く伸び続けることが出来ます。


 このように今日は2品種のみの紹介でしたが、品種はものすごい数があります。その品種ごとに栽培日齢や耐病性、耐寒性、耐乾性、耐暑性など多くの性質や特徴があるので、その栽培する地域や気象、地形に合わせて慎重に考えなくてはなりません。たかが草ですがとても深いのがこの牧草です。
 ぜひ草を見たときにはこのことを考えてみては(^_-)?

2011年5月15日日曜日

ありあまるごちそう

 前回のTPPのお話であった食料危機について私がお話ししましたが、このようなことはいろいろなところで映画化され、動画もあります。私がお話しするよりこの動画(映画の予告)を見てもらうと理解できるかと思います。心の弱い方は見ることをお勧めいたしません。各自の判断にお任せいたします。



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TPP

こんにちは(^_-)
 今日は少し国際的な農業のお話をしていこうかと思います。今回はTPP(Trans-Pacific Partnership)環太平洋戦略的経済連携協定について私の考えを話していこうかと思います。簡単に言うとこれは環太平洋間で貿易関税撤廃の動きである。これにより安い海外の食糧や機械等が輸入し、海外も輸出できます。消費者からすると安い食品等が購入できるので家計的に嬉しいことだと思います。しかし農業を営む人からするとこれは大きなダメージとなります。

 海外からの輸入食品には多くの関税をかけています。これは日本の農作物より海外の方が安いからんですよね。ので、関税が無くなってしまうと消費者の方は安い輸入物に行ってしまいます。もちろん日本の農業収益は落ちるでしょう。そうなるとさらに離農してしまう農家さんが出てくる恐れがあります。
 中には日本は農業をやめてすべて海外から輸入すればいいのでは?と考えている人もいるかと思います。実際TPPを取り入れた場合日本の食料自給率は40%から15%にまで下がると言われています。まさにほぼ海外に頼る食生活です。これは非常に大変で危険な事態だと私は考えています。それではこれについてお話しします。

 さて、この危険性に気付いたかたもいるでしょう。海外に頼るということは、海外で食料不足が起きたときを考えたとき、日本に食料は輸出してくれるでしょうか?そう簡単にはいきませんね。今世界中で人口が増加し、インドと中国は特に人口が増えています。そんな世界でいつ食糧危機が来てもおかしくないこの時代に、海外から食料を依存するということは非常に危険なのです。自国で自給していないと多くの人が飢餓に悩まされるかもしれません。TPPが導入され15%になればもう避けられないかもしれませんね。
 食料保障という言葉があります。これは食糧危機になっても政府が食料を保障できる=食料備蓄があるということになります。今は米などを備蓄し、食料保障はあると言ってもいいかと思います。しかし、TPP=食料保障が出来なくなるということになります。米など食料はやはり保存できる期間がありますから、海外のものを保存しておいても、自国での自給がないとその保存が無くなった時点で食料保障はなくなってしまいます。

 TPPの危険性がお分かりいただけたでしょうか?もちろんメリットもたくさんあるかと思います。しかしメリットがある分、もしかするとそれ以上にデメリットがあるのかもしれません。ですが、TPPには入らざるを得ないのかもしれないと私は少し思っています。理由は、日本はアメリカに頼って助けられているためです。アメリカがいるおかげで戦争もなく、平和な毎日が送れていると感じています。そんなアメリカの下にいる日本はTPPに入らざるを得ないのかと薄々感じているところです。

 TPPとはいえ、このように簡単に私の考えをお伝えしましたが、これについては賛成と反対がやはりあるので、人それぞれの意見があると思います。私はこの問題から食べ物をもっと大切にしていかないといけないという危機感を再実感しました。輸入を大量にしているのにもかかわらず、様々なところで食料が廃棄される毎日。とても「もったいない」と感じています。同じ地球上には食べ物で苦しむ人々がいる中でとても贅沢な毎日を私たちは送っていると思います。小さなころに親に食事のとき耳にタコができるほど言われた言葉。
 「世界では食べ物も食べれない人がいるのに」そのころは自分は日本にいるので他は関係ない。そんなことを考えていましたが、この言葉には多くの意味があったことにわかりました。これも農業が身近にあり、多くの体験があったからだと思います。やはり言葉だけでなく、体験し、実感がわくようなことをしないとダメなのかとも考えています。なので多くの人に食料の危機を考えてもらいたい。
 そう強く思っています。

2011年5月12日木曜日

乳牛の品種

 こんばんは(^<^)

 今日は私の大好きな牛についてちょっとお話しします(*^_^*)


 さて、皆さんが牛と言って思いつくのは白黒の牛さんですよね?私のブログ右上にいる牛君も同じ白黒。
 毎日牛君をクリック(または下の再生ボタンを押す)すると毎日違った酪農や牛乳についてお話してくれるので牛君のお話も聞いてあげてくださいね(^_-)


 畜大の授業でも品種については少しお話がありましたが、白黒の牛はホルスタイン種と言われています。アメリカや他ではフリージアンやブラックアンドホワイトとも言われています。ちなみにホルスタインという名前はドイツのホルシュタイン州の名前から取っています。ドイツのホルシュタイン出身の牛君なんですよ(^_-)
 ドイツは結構な農業国なんですよ?なんで畜大でもドイツ語があるのかもしれないですね。さて、元々牛の祖先はどんなやつなのかご存知でしょうかね??

 この写真の牛が今の家畜牛の先祖。オーロックスです。もう絶滅していませんが。体長約250- 310cm、体高約140- 185cm、体重約600- 1000kg。角は長くて80センチにもなるそうです。ホルスタインと比べるとなんだか剛毛で野性的ですよね。今は絶滅しましたが、家畜された中からオーロックスに近いものを選び交配し、オーロックスに近いものを再現しようとしているそうです。この写真のオーロックスは子供なのか少し細いですが、本物はもっとマッスルかもしれません。

 そんな牛を家畜化したのにも理由があります。まずは温厚な性格で、家畜化しやすかった。そして肉を生産でき、牛乳も生産できた。そして農作のための役牛としても利用することが出来たんですね。牛は頭が良いですし。牛と言っても乳牛と肉牛と役牛の3種類がいます。最初は役牛としての家畜だったんでしょうか?


 この写真の牛は私がホルスタインに並んで好きなブラウンスイスさんです(*^_^*)今や牛さんも改良や交配でどんどん牛乳が出るようになりましたよね。でも私はあまりいいようには思いません。なんだか大きな乳房を見ていると立派なんですが、重たそうで大変そう。と感じるのは私だけでしょうか?乳牛をジャッジする共進会というものがあるのですが、私もそのジャッジする審査員みたいなものを何度かやったのですが、やはり乳房が大きいのは点数が高いんです。なぜなら大きな乳房ほど乳が出ますからね。まぁ大きければいいってわけではありませんよ?作業性、乳頭の配置なども考えて点数を出すんですが。
 あんな大きい乳房があったら歩いてても思いだろうし寝てても邪魔ですよね。寝てて自分の足で乳頭を傷つけることもあるんです。牛から聞いたわけではないので大変かどうかはわかりませんが、経済面を考え改良をしていくのはどうなんでしょうかね?少し行き過ぎているのではと思いますね。

 この子はジャージー君です。可愛らしいですよね(*^_^*)イギリスのジャージー島出身なのでジャージーという名前です。ホルスタインより一回りぐらい小さく、人に慣れにくいんですが、ホルスタインの乳より脂肪が多く濃厚な乳が出ます。なのでチーズ等にはもってこいですよ。品種ごとにいろんな特徴があって用途があるんですよ。

 他にも品種はいますが今日はここまで(^J^)
 また次回w


 

2011年5月9日月曜日

好気発酵

 こんばんは(^_-)今日の家畜家禽論はすごく楽しかったです。やっと畜産大学!って感じの授業でなかなか。農業高校のようで懐かしかったです。ですが、基礎学系の数学概論などはもっぱらわかりません(笑


 さて、今日は前回の続きをお話しします。前回のことを簡単に言うと、堆肥には酸素と温度が大切で、とても大変な作業。簡単にしすぎましたかな(笑 もちろん水分も必要ですが、多くの酪農家の堆肥は水分が多いんではないでしょうか?

この温度は前回お話ししたように微生物が活発になればなるほど高くなります。堆肥の中にパイプラインを埋め、そこに水を流すとお湯が出てくるぐらいです。まぁ堆肥というイメージ上やる人はなかなかいませんけどね(+o+)でもこの熱を利用する方法も考えてみると面白いかもしれません。良質な堆肥を生産しながら熱エネルギーを取り出せれば一石二鳥ですかね?しかし熱と言っても60度前後ですから難しいものがあるのかもしれませんね。もし良い方法が思いついた方がいればコメントしてください(^_-)


 さて、今日はその堆肥が引き起こす環境問題について少しお話します。何度も言っていますが、堆肥を作るのは経費もかかりますし、重労働です。その為切り返しを行わず堆肥を山積みにしたままで終わる農家も少なくないのではないでしょうか?まさに私の家はこの状態です。この状態ではうまく発酵が進んでいないので、水分が多く、糞尿に近い状態です。私の家では毎日廃液がアスファルトの上に水たまりになり、トラクターバケット1杯分もの量が出ています。この廃液が大きな問題なのです。

この写真は雨で糞尿が一緒に流れてしまっているところです。この写真のように豪快ではありませんが、草地に散布される糞尿や堆肥は水分が多く、完熟している堆肥でないと、廃液が地中に流れ込み地下水へと行きます。地下水は河川へと流れ、富栄養化を引き起こします。富栄養化とは廃液に含まれる高栄養価が河川の植物プランクトンを 増殖させ、夜呼吸に切り替わったとき水中の酸素が欠乏し、生物が酸欠状態になってしまうことです。光合成により一時的には生物は活発になるが、害の方が多い。

 まさにこの富栄養化が今や大きな問題の一つと言ってもいいのかもしれない。私の住む根釧台地ではこの問題が重大で、漁業にまで影響を与えている。その中でも影響が大きいのは鮭である。鮭は産卵のために川を上るのだが、畜産業の糞尿の影響で鮭の産卵に影響が最も出ているそうだ。

 さらに草地には堆肥だけを散布しているわけではない。今や化学肥料も多く散布されている。基本的にはNPK窒素リン酸カリが散布され、その他肥料分が散布される。その為環境汚染も大きくなっているのかもしれない。やはり草地に対しての糞尿処理をしっかりし、良質な堆肥を作ることが大切だと考える。
その為に必要なことが今回の好気発酵。他にもいろいろな方法があります。今回はこの発酵のことについてと、基本的なことについてお話しました。


 毎回農業についてお話していますが、数値については色んな結果がありますので、興味のある方は調べても面白いかもしれません。また私の意見や考えも多く入っておりますので、これが真実だとは考えないでください。様々な方の意見や研究結果や様々な問題、知識、技術があります。私がお話しているのはホンの一部にしか過ぎず、時には間違っているときもあるかもしれません。
 出来るだけ正確にするよう努力しますが、農業はこんなもんなんだなあという風な感じで見ていただけたら光栄です。

2011年5月7日土曜日

好気発酵

 どうもこんばんは(^_-)

 いつも日記を見ていただきありがとうございます。最近また寒いですね(+o+)

 今日は堆肥のお話です。
 堆肥と言ってもいろんな種類のものがありますよね。牛糞や豚糞、ニワトリのぼかしやら色々。多分牛が皆さんの中でも身近なんじゃ??ところで牛の糞見たことあります??結構水分が多いんですよね。これはサイレージを食べているからなんですよ。元々草食べてますから水分が多いんですよね。乾草ならまだ良くなるんですけどね。そんな水分の多い糞尿を堆肥にしようとしても長い時間が必要になってきてしまいます。
 堆肥作りにもいろんな方法があるのですが、今日はそのなかでも好気発酵をお伝えします。



 堆肥は約60度ぐらいの熱がないと好気発酵が始まりません。そのためには酸素が必要です。糞尿の中にいる微生物に酸素を送り、住みやすい温度にすることで糞尿を分解してくれます。しっかりと好気発酵を行うと堆肥の匂いも少なくなり、団粒構造にて土壌中の水分を適度に保ち、通気性もよくなる。それによって微生物やミミズなどの生物も多くなる。また緩衝能のおかげで安定した土壌を作ることが出来るのです。
 さらに糞尿だけでなく、藁やおが屑などの資源物も入れることでより良い堆肥を作ることが出来ます。簡単に言うと糞尿に酸素を供給すれば良いのです。ですがこれが簡単ではありません。糞尿と言っても一軒の農家で出る糞尿の量はとても多く、それが何か月も積み重なると膨大な量になります。酸素を入れるために切り返しと言う作業を行います。これは堆肥を混ぜ、空気を中に入れる作業ですが、大抵トラクターなどの大型機械を利用して行います。

 想像してもらいたいのですが、膨大な量の堆肥をトラクターとはいえ、すべて混ぜ空気を入れるとなるとどうでしょうか?とても時間がかかり、経費もかかりますし、めんどくさいですよね。そんな為切り返しを行う農家は少ないのです。うちの農家もしてません(>_<) 


 それでは続きはまた。

2011年5月4日水曜日

日本に合った酪農を考える

 こんばんは(^_-)最近目がぼやけると思いメガネ店へ行きました。高校3年まで2、0でした。精密検査の結果0、6(>_<)これでは運転出来ないし、授業のスライドや黒板が見えないのでメガネを買いました。あまりの視力の落ち具合にショックです。

 そんな個人の話はさておき、今日も農業トークをお伝えします(笑
 前回までは海外の酪農体験についてお話しましたが、今日はそんな海外を見て思ったことのまとめをお話しします。

 さて、海外のお話をした中で、私が一番皆さんに伝えたかったのは、韓国を除いた国々はその国にあった酪農を行っているということです。私の見た農業はホンの一部であり、その国々で様々な課題や問題はあるでしょうが、その国々にあった農業スタイルを実現していると見ました。環境が整備されていなく、施設や機械、牧草地すらない北方領土の農業は、農業に自由を取り入れたことによって実現されています。アメリカは膨大な国土、資源を使用し、先進的な技術や機械を使った農業を実現。ニュージーランドは国土は広いとは言えないが、壮大な放牧地と気候を考えた農業を実現。


 さて日本の農業を見てみましょう。日本の畑作では多くの廃棄物が出ています。スーパーや店頭では綺麗な果物や野菜が並びます。しかし畑で綺麗なものだけが出来ている訳ではありません。もちろん変形や傷物も多く出てきます。その野菜の多くは畑に廃棄され、土へと戻るか焼却処分されます。一部はスーパーなどにも並ぶところもあります。またスーパーや食卓へと並んでも多くの残さが出ているのが現状です。畑作は専門でないのであまりよくわかりませんが、多くの無駄が出ているのが現状です。

 酪農はどうでしょう。いまや私が注目する問題は飼料と糞尿の問題です。飼料はほとんどを輸入に頼っているため、経営的に安定せず、価格的にも問題があります。また、飼料は輸入されていますが、糞尿は輸出していないため、日本国内にどんどん糞尿が溜まっているということも考えられます。飼料については海外に頼らざるを得ない状況なのです。飼料を国内で栽培すれば良いと考えたいところですが、耕地面積がないため中々難しいのです。
 次に糞尿ですが、これもまた問題です。昔は糞尿を野積みにしていたため、廃液が土中に流れ込み河川の汚染へとつながっていました。しかし法が変わり今では糞尿はコンクリートで土中に廃液が流れ込むのを防ぎ、雨などで流れないよう屋根を付けることになりました。しかしこれで河川の汚染が防げたわけではありません。糞尿は堆肥として畑へと撒かれますが、この堆肥が河川の汚染へとつながっています。これは堆肥が完璧に出来上がっていないのが一つの原因です。堆肥を作るためにはわらやおが屑などの資材をいれ、好気発酵(糞尿を切り返しを行い空気をしっかりいれること)をさせないといけません。しかしこれには機械を使っての労働になり、簡単なことではありません。また資金もかかります。


 簡単に一部のことだけをお話ししましたが、どうでしょうか?これはほんの一部です。海外に頼っているのに廃棄物が多く出て、環境問題も起きている。簡単に言うとこうでしょうか?また少しずつテーマごとに詳しくお話ししますね。

 さて、今日のタイトル「日本に合った酪農を考える」というのは私の一生の研究テーマなのかもしれません。高校時代に様々な経験をして日本の酪農は日本に合っていないと考えました。これは上記でお話ししたように海外に頼っている面等を考えたときや海外を見たときに思いました。

 こんな問題が山積みですが、少しでも日本に合った酪農を実現できるために頑張りたいです。




 

 

2011年5月3日火曜日

New Zealand


こんばんは(^<^)

 いよいよ今日で私が行った海外ラストでございます\(゜ロ\)(/ロ゜)/

 今日はニュージーランド。先日書いた韓国のお話は、実はニュージーランドに行く為に韓国を経由して行ったため、韓国も見てきたということなんです。

 さてニュージーランドは世界でも有名な酪農大国です。また、通年放牧型酪農でも有名です。通年放牧とは日本やアメリカのように牛舎の中で牛を飼育するのではなく、ほぼ放牧地で一生を過ごしてもらう飼育方法です。そのため、牛舎はなく、搾乳施設のみがあるのが基本です。ただ、農家によっては子牛の牛舎などの施設があるところもあります。日本では考えられないですよね(+o+)これはニュージーランドの土地と季節を利用した飼育方法です。ニューシーランド(北島)は雪があまり降らず、一年を通して牧草を栽培することが可能です。また、国自体はそんなに大きくはないですが、草地面積が多く、通年放牧するにはもってこいの場所ということになります。


 牛の飼育頭数は人口をはるかに超えて多い、また羊も多いです。しかし、平均乳量はアメリカ約9000KG、日本8000KGに対して3800KGにしかならないのです。これはどうしてなんでしょうか?飼育頭数は日本アメリカと同じように多いのに、乳量は日本の半分にもなっていませんよね。これは給餌方法に違いがあるからなんです。
 日本やアメリカ型の給餌にはサイレージや乾燥のほかに多くの濃厚飼料(トウモロコシなどの穀類、粕類等)を与えています。これは乳量を上げるためです。しかしニュージーランドでは濃厚飼料を与えません。牧草のみです。なので乳量が低いのです。
 それではニュージーランドの酪農は成り立つのでしょうか?それが成り立つんです。
 日本やアメリカの酪農には多額の施設、機械等の資金が必要となります。また濃厚飼料を買う、粗飼料(牧草)を栽培、収穫する時に発生する費用が多くかかります。施設、機械等の維持費も大きなものです。しかしニュージーランドでは通年放牧のため、牧草は収穫せずとも牛が勝手に食べ、糞尿の牛自らが撒いてくれるので、人が機械を使うことはありません。施設、機械に必要となる費用も少なく済みます。つまり低コスト酪農を実現しているのがニュージーランドなのです。


 さて、そんなニュージーランドの牛には少し秘密が隠されています(^J^)日本と同じホルスタイン(白黒の牛)なのですが、日本やアメリカに比べると少し小さいんですよ。これは人がいろんな改良や血統を変え、小さくしたんです。これにはちゃんと理由があります。ニュージーランドの草地は日本のように平たくありません。岩や穴や急な斜面がいっぱい。そんなところを大きなホルスタインが歩くと体重が重くて草地を痛めたり、急な斜面を移動できません。なので小さな牛に改良したんです。まさに国に合ったスーパーホルスタインですね(笑


 また、酪農家さんも牛だけでなくいろんな動物を飼っているところが多いです。私のホームステイ先にはダチョウ、エミュー、ブタ、ヒツジ、ウマ、ウシ、ニワトリ、イヌ、ネコがいましたよ。びっくりです。小さな動物園のようでした(+o+)まぁ酪農家というよりダチョウ牧場だったんですけどね(笑


 ちなみに私は将来ニュージーランドのような牛に負担をかけず、自然に近い放牧型酪農を行いたいです。私の地元は根室管内なんですが、根室管内だと草地面積も十分にあるので放牧は可能です。しかし日本の牛はアメリカやカナダの大型の牛の血統なので濃厚飼料を食べさせるように出来ている牛さんです。なので粗飼料だけだとどうしても厳しいみたいです。濃厚飼料が必要としても、日本にある資源を有効に使って濃厚飼料は極力避けたいと思っています。